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格差と貧困は根本的に違う。なぜなら、格差はAとBの間の相対的な不平等であり、貧困は「あってはならない」と社会が価値判断するものだからである[47]。
日本の政府は、格差の概念を使って、貧困を見えづらくしている。
2005年頃から、新聞やテレビで、日本で格差が拡大していると報じられるようになった。格差の拡大について、2006年1月に内閣府は統計上の「見かけ」にすぎないという見解を出している。
その根拠の第一は、日本で少子高齢化が進んでいることである。高齢者はもともと貧富の格差が大きく、所得の格差が大きい。よって、高齢化の進展により、貧富の格差の大きい人のシェアが増えたに過ぎないという考え方である[48]。
第二は、高齢単身者と若年単身者を中心にした単身者の増加である。共働きなど複数の構成員からなる家計よりも、単身者の方が家計の所得は少ない。よって、単身者のシェアが増えれば、統計上、格差が増えているように見えるという説明である[49]。
政府の格差が見かけにすぎないとの説は間違いではない。橘木も内閣府の説明は間違っていないと言う。しかし、高齢化が進み、単身者の数が増えたことは、高齢単身者が増えたことを意味する。高齢単身者において貧困者の数は非常に増えている。つまり、格差は見かけだとしても、高齢単身者などの貧困層自体は拡大している[50]。
日本では格差と貧困を区別せずに使うことが多く、政治家には「社会の活性化のためには、ある程度の格差も必要だ」という人もいる。しかし、現在日本で問題にすべきなのは、格差ではなく貧困であり、貧困は確実に拡大している。
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「相関関係は因果関係を含意しない (Correlation does not imply causation)」は、科学や統計学で使われる語句で、2つの変数の相関が自動的に一方がもう一方の原因を意味するというわけではないことを強調したものである